上田順一心理療法士事務所

混沌とした時代を
心理療法で生き抜く

ことばを探す旅

私が専門家向けに提供する研修サービスのそれぞれは、事例の問題解決における最適解を検討することをめあてにしたものではありません。曖昧で、混沌とした世界の中のsomethingに対して、それを言い当てることばを見つけていく作業のお手伝いと言えます。

先生は、あいているほうの手に、『みず』となんどもかきました。『みず』ということばが、つめたい水といっしょに、ヘレンの心の中へながれこんでいきました。
ヘレンは、びっくりして、コップを手からとりおとすところでした。
「水というのは、今、手の上をながれているふしぎな、つめたいものの名なんだわ。」
こんどこそ、はっきりと、水とコップのくべつががわかったのでした。
「そうだ。よくわかったわ。ものにはなんでも名まえがあるんだわ。」
ヘレンは、じっとしていられなくなりました。

山口正垂 (1982) ヘレン・ケラー ポプラ社:73-74 

何かを見つける。目につく。いや、「あっ」と思うだけでもいい。すると、この事件を何らかの形で自分の中に配置したくなる。そのためには言葉が必要となります。欲しい、と思う。この事件にぴったりの場所が欲しい。どこかに行ってしまう内容に、そこに立てる旗が欲しい。人に言いつけるための、便利な言い回しが欲しい。

阿部公彦(2014)名前をつける 詩的思考のめざめ 心と言葉にほんとうは起きていること 東京大学出版会 : 2-33

戦前、私はニューヨークでヘレン・ケラーに会った。私が大学生であるとを知ると、「私は大学でたくさんのことをまなんだが、そのあとたくさん、まなびほぐさなければならなかった」といった。まなび(ラーン)、後にまなびほぐす(アンラーン)。「アンラーン」ということばは初めて聞いたが、意味はわかった。型通りにセーターを編み、ほどいて元の毛糸に戻して自分の体に合わせて編み直すという情景が想像された。大学でまなぶ知識はもちろん必要だ。しかし覚えただけでは役に立たない。それをまなびなほぐしたものが血となり肉となる。

鶴見俊輔 朝日新聞 2006年12月27日 オピニオン 対談の後考えた「臨床で末期医療見つめ直す」

提供する研修

グループ

グループスーパーヴィジョン、ワークディスカッション、SC事例研究会

学習会 

精神分析的な観察、精神分析的心理療法の基礎概念、スクールカウンセリング

心理療法 

専門職のための心理療法(対象:医療職、心理職、福祉職、教育職)

ワークディスカッション

1対1の個人面接のSVでしか臨床能力がつかない!と思い込んでいませんか?

こちらは、臨床場面の観察からスタートして、ケースの困難な局面を切り拓いていく資質を涵養する研修です。学校臨床現場に応用した「事例研究会」も開催しています。学会での発表・論文化にも行なっています。

専門職のための心理療法

心理療法のテーマ:二次的外傷性ストレス、共感疲労、職場の人間関係など

医師・看護職などの医療職、臨床心理士・公認心理師などの心理職、社会福祉士等の福祉職、学校教員や保育士・幼稚園教諭などの教育職のかたがたを対象とした心理療法を提供しています。提供する心理療法は精神分析的心理療法です。

研修の流れ

1

お問い合わせ

mail@ueda-junichi.com、にお問い合わせください。

2

打ち合わせ

時間、頻度、期間、対面・オンライン等、ご希望をお聞きします。

3

契約

設定、守秘義務、お支払い方法等、重要事項を最終的に確認します。

4

開始・終了

契約に則り研修を開始します。終了については研修内で話し合います。

料金表

個人

¥10,000-より

1回1時間あたり/税込

内容
継続的な個人SVだけでなく、臨床場面を限定した数回程度のスポットコンサルテーションもお引き受けしています。オンラインの対応も可能です。1日の上限は4ユニットです。

グループ

¥1000-より

1年間分の1回あたり/税込

内容
GSV、ワークディスカッショングループ、SC事例研究会、学習会の内容・料金は各フライヤーをご覧ください。料金は概ね1年間¥10,000-から¥30,000-ほどになります。

心理療法

¥10,000-

1回1時間あたり/税込

内容
提供する心理療法は精神分析的心理療法となります。原則週1回1時間からのお引き受けになります。5回ほどのアセスメント面接を行い、その経過をみて、正式な契約を結びます。

※ 1ユニット30分¥5,000-を基本として、1日あたり2ユニット以上からのお引き受けで、上限は1日あたり4ユニットまでとします。

エグゼクティブの心理サポート

組織コンサルテーション

エグゼクティブのダッシュボードマネジメントは、さまざまな心理学的な諸問題に直面することが多いものです。そのような気苦労の多いエグゼクティブのために、心理学部門のバックヤードとして対応いたします。内容、設え、料金等はfacebook(下記facebookボタンを押下)でお問い合わせください。守秘義務契約(NDA)を締結の上、ご希望の設えをおうかがいします。個人契約や出張サービスにも応じます。


事務所情報

〒222-0037
神奈川県横浜市港北区大倉山3-1-25-107
東急東横線大倉山駅下車徒歩1分
お問い合わせ

045-297-0654
登録済みの電話番号のみ対応いたします

上田順一のプロフィール

慶應義塾大学文学部人間関係学科心理学専攻卒業
慶應義塾大学大学院社会学研究科心理学専攻修了
臨床心理士・公認心理師
日本精神分析学会認定心理療法士
臨床歴は30年以上